今年はマイコプラズマが流行中の記事を見かけました。
Aクリニックで、感染症対応の相談がありました。
マイコプラズマ肺炎とは
頑固なせきをともなう呼吸器感染症。小児や若い人に比較的多い。
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ( Mycoplasma pneumoniae )」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症です。小児や若い人の肺炎の原因として、比較的多いものの一つです。例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告もみられます。マイコプラズマ肺炎は1年を通じてみられ、秋冬に増加する傾向があります。
主な症状
発熱や全身の倦怠感(だるさ)、頭痛、せきなどの症状
→せきは熱が下がった後も長期にわたって(3~4週間)続くのが特徴
感染経路
・飛沫感染
・接触感染
潜伏期間は長く、2~3週間くらい
2024年の流行状況
呼吸器感染症の「マイコプラズマ肺炎」の患者が過去最多レベルに増加しています。
厚生労働省は感染対策を呼びかけております。新型コロナウイルス対策で患者が減り、免疫を持たない人が増えたことが原因とみられるという。
国立感染症研究所(感染研)によると、9月30~10月6日までの1週間(2024年40週)に全国約500の定点医療機関から報告された患者数は1医療機関当たり1.94人。その前の1週間(同39週)は1.64人で前年同期比41倍だそうです。
6月ごろから患者数は増加傾向にあり、39週で現在の集計方法になった1999年以降の最多を記録したが、2週連続で過去最多を更新したことになる。新型コロナ流行後の2020~23年は同0.01~0.05人と激減しています。
患者の思考・動向
患者目線で、「マイコプラズマかも」と、思った時に受診する診療科は、
・大人は「内科」「呼吸器内科」であり
・小児は「小児科」が多い結果にあります。
しかし、実は感染力が強く家族内感染のリスクがあります。
また親子感染時は、それぞれ別の診療科に受診している患者も見られます。
クリニック・病院での対策案
・院内感染の予防
スタッフの手洗い、マスクの着用、院内除菌、換気など、再度感染対策の共有の実施
・患者の動線を分ける
時間や、動線での「咳・発熱などの風邪症状」患者を区別の実施
風邪症状の患者が、長時間院内に滞在しないように予約時間や、受付・会計の待ち時間の見直しを実施
経営者目線の問題点
マイコプラズマ患者の受診で患者数は増えるが、一方で院内の問題点としては
・マイナ保険証を使用することが多くなっている今後は、マイナンバーカードの認証が必要であり、受付での対応時間の増加や動線の確保が難しくなる。
・隔離室と受付が離れていると、お会計で時間がかかる
・電話での咳症状の受診に関わる問い合わせ(電話)が増え、スタッフの手が止まり、患者を待たせてしまう
結果、この解消案としてDX化を進められるが、トータルコストの増加が見込まれてしまう。などの懸念点があります。
この解決策としては、
現在の平均患者数、平均患者年齢や院内の動線や、スタッフのスキルなど、多角的な視点から考えていく必要があります。
このような問題の具体的な解決案を私たちは提案しております。
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